BYD大量閉店、資金持ち逃げでユーザー泣き寝入り「第2の恒大集団」になるか

近年、電気自動車市場で急成長を遂げた中国の大手自動車メーカ、BRDに、今かつてない危機が訪れています。
中国各地でBRDのディーラーが相次いで閉店し、一部の経営者は、顧客から預かった購入資金や保険料を持ち逃したまま行方をくらましています。
車を購入した多くの消費者は、契約時に約束されていたアフターサービスを受けることができない状況に陥っています。
しかし、中国当局やBRDは有効な対応策を示せないため、購入者は取り残され、不審と怒りが社会全体に広がりつつあります。
BRDをめぐる騒動は、各地のディーラー、すなわち4S店の相次ぐ経営破綻に短を発しています。
中国国内の情報では、三島省、遼寧省、河南省などのBRDディーラーが突然営業を停止し、店舗責任者が顧客から預かった資金を持ち逃して姿を消すケースが相次いでいるとのことです。
特に三島省では、BRDユーザーによる集団的な抗議が起きており、影響を受けた顧客はおよそ2万人に上るとみられています。
その多くは購入時に支払った車両保険や整備代金、予約金が返還されず、大きな損失をこむっています。
あるユーザーは、BRDの缶モデルを購入する際、3年分の保険料を前払いしました。
しかし、実際にアフターサービスを受けたのは1年だけで、残りの2年分の保険料の所在は不明、メーカーからは何の説明もないと訴えています。
業界関係者によれば、BRDは過去2年間、売上目標を達成するため、リーラーに過剰な在庫を押し付ける、圧力型販売政策を採用していたことがあります。
その結果、倉庫や屋外駐車場には、買い手のない新車がずらりと並び、中には長期間の直車日行で、車体が変形してしまったものもあるといいます。
リーラーも過剰な在庫を抱えることとなり、やがて資金がショートしてしまいます。
さらに追い打ちをかけたのが、急激な値下げです。
2025年5月23日、BRDは、20種類以上の電気自動車及びハイブリッド車を、一斉に大幅値下げすると発表しました。
最大値下げ幅は34%に達し、シーガルは55,800円、日本円にして約112万円まで引き下げしました。
値下げは短期的には販売量の増加をもたらしたものの、投資家からは、収益性と経営の安定性に疑問がある、との不安の声が相次ぎました。
同日の香港市場ではBRDの株価が約9%下落し、アメリカ市場でも9.75%の急落を記録しました。
同業他社のウルライア理想記者、自利記者なども、影響を受けて株価を落としています。
BRDの急激な値下げ戦略は、多くの既存ユーザーの強い反発を招いています。
あるユーザーはSNSで次のように投稿しました。
納車してからまだ2ヶ月も経っていないのに、2万元も値下げされた。
私たち既存ユーザーはまるで搾取の対象のようだ。
別のユーザーも、BRDの裏切り行為は、ユーザーの信頼を損なるだけでなく、中古車市場にも深刻な影響を与えていると書き込みました。
中古車販売業者によると、BRDの値下げにより、人気車主が一夜にして数万元も値下がりし、販売店が数千万円の評価損を出すケースもあるといいます。
しかし、価格以上に深刻なのが、製品の品質に関する問題です。
一部ユーザーは、車体からイオンがする、シャシーの素材が粗悪である、バンパービームがそもそも装備されていない、といった不具合を訴えています。
ある整備士は、フロアの鉄板は紙のように薄く、リアサスペンションのリンクは箸より細いと指摘しました。
車体を分解した動画では、車体内部に大量の発泡スチロールや、粗悪なスポンジ状の詰め物が、充填されている様子が映し出され、産業廃棄物レベルの作りとまで批判されています。
さらに、新車購入から1年も経たないうちに、車体に錆が発生する事例もあるということです。
関東省のあるユーザーは、自身のシンプラスモデルの車体底部が広範囲にわたって腐食している様子を公開し、メーカーが防製処理を怠っていた可能性を指摘しました。
BRDのアフターサービスも批判にさらされています。
複数のユーザーは、リーラーで保証修理を拒否された、修理には追加費用が必要と言われたと主張しています。
あるユーザーは、保証制度なんて形だけ、トラブルが起きたら、全部自分で対応するしかないと嘆いています。
今回の騒動では、BRDの財政面での脆弱性も明らかになりました。
一部の独立系ジャーナリストは、BRDは仕入れ先への支払いを故意に遅らせており、財務諸表に現れない隠れ塞いを抱えていると指摘しています。
中国の自動車メーカーは通常、出荷後に1ヶ月から3ヶ月以内に部品メーカーに代金を支払いますが、BRDではその支払期間が9ヶ月にも及んでいるとのことです。
この長期間の未払金を含めた場合、BRDの実質的な負債総額は3,230億円、日本円にしておよそ6.5兆円にも達します。
これは事実上経営破綻した中国の不動産大手、高台集団と並ぶ規模です。
もしBRDの資金繰りが行き詰まることになれば、中国の新エネルギー車産業全体に大きな連鎖反応を引き起こす恐れがあります。
BRDは中国当局が進める新エネルギー車戦略の機関として、長年にわたって多額の政府補助金や税制優遇を享受してきましたが、今や信用危機に陥っています。
そのため、監督当局のリスク管理に対する疑問の声も上がっています。
BRDの公式発表では、依然として販売台数トップをアピールし続けています。
今年4月の発表によれば、BRDの月間販売台数は30万台を超え、中国国内の新エネルギー車市場でトップを維持しているとのことです。
しかし、複数のメディア報道によれば、この販売台数は消費者への販売数量ではなく、実際はディーラーへの出荷ベースの数量です。
そのため、業界関係者は、このような見せかけの販売データは、市場の冷え込みを隠す意図があるのではないかと考えています。
中国ではすでに10万人以上のBRDユーザーが、SNSなどを通して、BRDがディーラーを搾取し、消費者をないがしろにしていると訴えています。
メーカーのカスタマーセンターには、何度電話しても繋がらない、メールを送っても返信が来ない、どのルートからも音沙汰がない、といった不満が噴出しています。
中には、BRDの本社前で横断幕を掲げ、座り込み講義を行うユーザーグループも現れました。
注目すべきは、中国の新エネルギー社市場全体が変化期に差し掛かったことです。
これまでの急成長によって覆い隠されてきた多くの問題が、今一斉に表面化しています。
専門家は、BRDの問題は決して単独の事例ではなく、業界全体に蔓延する無計画な拡大と、実態の伴わない繁栄の縮図だと語っています。
今のところ、相次ぐディーラー破綻と消費者からの抗議について、BRDは正式な声明を発表していません。
今回のBRDショックが中国の新エネルギー社業界に、どこまでの影響を与えるのか、今後の展開が注目されています。
ご視聴ありがとうございました。