「中国製造2025」は、もう一つの未完成プロジェクト

2015年5月、中国政府は中国製造2025、Made in China 2025を発表しました。
これは中国の製造業の発展計画で、2049年までに3つの段階を経て中国を製造峡谷にすることを目指しています。
具体的には、第一段階は2025年までに製造峡谷への仲間入りを果たすこと、
第二段階は2035年までに世界の製造峡谷の中等レベルへ到達すること、
第三段階は2049年までに製造大国の地位を確立し、製造峡谷のトップになることでした。
アメリカのボイス・オブ・アメリカはこの計画について、
中国を世界の工場からハイテク製造業の大国へと転換させようとする試みと表しています。
しかし、10年がたった今、外資系企業は次々とサプライチェーンを海外へ移転し、
中国の世界の工場としての地位が揺らいでいます。
さらに、中国国内のハイテク企業のリーダーとして、中国共産党から大きな期待を寄せられているファーウェイは、
まさにこのタイミングで中共が望まない状況に直面しています。
ファーウェイといえば、一般消費者の間で最も知られているのはスマートフォン事業です。
2024年9月20日、ファーウェイは三つ折りスマホMate XTを正式に発売し、大々的な広告を展開しました。
さらに、2024年12月4日には、自社開発のハーモニーOSを搭載したMate 70シリーズの販売が開始され、
価格は5,499円、約11万9千円からと発表されました。
強力なマーケティング戦略の影響で、中国国内ではファーウェイ製品への期待が高まりました。
中国メディアの報道によれば、Mate 70シリーズは、
販売開始後1時間で予約数が100万台を突破し、多くの店舗で長打の列ができるほどの熱狂ぶりでした。
しかし、問題も表面化しています。
数ヶ月前に発売されたMate XTでは、購入者が使用開始後わずか7日でスマホの動作が遅くなり、
充電中に逆にバッテリーが減る不具合や、さらにはヒンジ部分からイオンがするなどのトラブルが報告されました。
また、2024年12月4日、Mate 70シリーズの発売初日には、
遼寧省新容市のファーウェイ販売代理店からも不満の声が上がりました。
ファーウェイの新機種が、発売初日から売れ行きや注目度が低い状況について、この店舗のオーナーは次の3つの要因を挙げています。
第一に、中国の庶民にはお金がないため、消費全体が低迷しており、質の低い商品が選ばれる傾向にあります。
第二に、愛国イメージの消耗です。
ファーウェイが愛国を前面に押し出してきた戦略は、市場で徐々に効果を失いつつあり、
人々はファーウェイ製品を買うことで、その半分の価格は国家や愛国感情に支払っていると認識し始めています。
第三に、ハイエンド戦略の挫折です。
スマホの主要部品であるプロセッサ、カメラ、ディスプレイのすべてにおいて、ファーウェイは他ブランドと比較して明らかな優位性がありません。
一部の技術は3年前のもので、最上位モデルの性能も他ブランドに大きく劣っています。
また、このオーナーは、ファーウェイのスマホの使用感は良いとは言えず、価値の維持も難しいと述べています。
特に新品が販売期間の末期になると、ファーウェイのスマホは他ブランドと比べて最も値下がり率が高いとのことです。
彼は業界関係者としてファーウェイスマホの欠点を明確に理解していましたが、それを親気にすることには大きなリスクが伴うことには気づいていませんでした。
特にファーウェイの新機種やシリーズの宣伝スローガンが遥かに先を行く技術を強調している中で、彼の発言はそのスローガンと大きく矛盾していました。
12月13日、彼は再び動画を投稿して、自身の発言に対するファーウェイの対応について言及し、もう勘弁してほしいと訴えました。
彼によると、ファーウェイは彼が投稿した動画に対して、動画プラットフォームに繰り返しクレームを送り、その結果動画が削除され、アカウントも凍結されました。
さらに、ファーウェイは信用士の供給業者に彼への商品の供給を停止するよう命じ、その影響で収入にも支障が出たと言います。
また、ファーウェイのホームチームが直接尋ねてきたことで、大きな恐怖を感じているとも述べています。
こうした出来事から、ファーウェイの新機種を求めて人々が長打の列を作っているという報道も、実際には何らかの圧力の下で行われた可能性があるのではないかという疑念が生じています。
ファーウェイMate70は、中国各地で販売されていますが、専門家からは早くもその欠陥が指摘されています。
2024年12月11日、カナダ太田に本社を置く技術コンサルティング会社テックインサイツの最新報告によると、
研究者がMate70 ProPlusを分解した結果、内蔵された麒麟9020チップセットは、全面的な再設計ではなく、
全モデルの麒麟9010を元にした全身的な改良に留まっていることが明らかになりました。
この麒麟9020は、2023年と同じ7nmプロセス技術を使用し、一部の回路設計が変更されているだけの仕様でした。
Bloomberg Newsが引用したテックインサイツのアナリストの分析によると、
ファーウェイのチップ技術は現在、5年前の台湾TSMCの技術に及ばず、
2019年のTSMC製7nmチップと比較しても、麒麟9020は電力消費が多く、速度も遅いということです。
さらに、ファーウェイMate70の外観は一見魅力的に見えますが、一部の仕様にはがっかりさせられる点もあります。
ある中国のネットユーザーが、証拠書に投稿した情報によると、
Mate70 Proの右上部にあるカメラレンズは、実際には何も内部に入っておらず、見た目を良くするためだけのダミーだったとのことです。
そのネットユーザーは、ファーウェイのカスタマーサポートとのやり取りをスクリーンショットでインターネットに投稿しました。
彼が、「ファーウェイMate70RSの右上のカメラレンズは本物ではないのですか?」と尋ねると、
ファーウェイのカスタマーサポートは、「このレンズは実際のカメラではなく、美感と調和を保つために装飾部品を追加しています。美的効果を確保するためのものです。」と回答しました。
2019年、ファーウェイのニン・セイヒ社長は、「自分の家族は現在でもApple製品を使っており、家族が海外に行く際にはAppleのPCをプレゼントしている。
ファーウェイを愛することを、ファーウェイの製品だけを愛する。と断面的に理解してはいけない。」と発言しました。
この言葉は当時話題となり、「ニン・セイヒ氏自身がAppleの使いやすさを認めているのでは?」という声が上がりました。
また、ニン・セイヒ氏の長女であるファーウェイのモン・バンシュ副会長も、AppleのスマホやMacBook Airを使用していることが確認されています。
2025年は、中共の技術協会にとって特別な意味を持つ年です。
前述のように、中共が打ち出した大規模なプロジェクトの名称は中国製造2025であり、2025年までに製造強国の仲間入りを果たすことを目指しています。
しかし、現時点で見ると、これはまた一つの未完成のプロジェクトになりそうです。
ご視聴ありがとうございました。