米国際関係学者が指摘 習近平に台湾侵攻を急がせる諸要因 |【時事ノイズカット】|Clip

大紀元 エポックタイムズ・ジャパン
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内容
米国の外交・安全保障専門誌「ナショナル・インタレスト」は先日、国際関係学者グレゴリー・ムーア氏の論考を掲載しました。ムーア氏が取り上げたのは、台湾をめぐる中国共産党政権の意思決定に影響を及ぼすと見られる13の要素です。
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アメリカの外交安全保障専門誌ナショナルインタレストは、先日、国際関係学者グレゴリームーア氏の論考を掲載しました。
ムーア氏が取り上げたのは、台湾をめぐる中国共産党政権の意思決定に影響を及ぼすとみられる13の要素です。
台湾社会の意識変化、中国の人口動態、半導体産業の分散、米台関係、米中競争、中国国内の政治・経済情勢などを総合すると、
13の要素のうち11が中共にとって軍事行動を先送りするほどリスクが高まる方向に動いているとムーア氏は分析しています。
ムーア氏の論考は、中共がいつ台湾を攻撃するかという時期の特定ではなく、台湾をめぐる戦略環境が時間の経過とともに中共にとって有利になるのか、それとも不利になるのかという問題について分析しています。
最初の要素は台湾社会の意識変化です。台湾の国立政治大学による世論調査では、1990年代以降、自らを台湾人と認識する人の割合が上昇する一方、中国人と認識する人は低下する傾向が続いています。
もう一つの要素は中国自身の人口動態です。少子高齢化が進む中国では、長期的に軍部に適した年齢層の人口も縮小していくと見込まれています。
大規模な軍事作戦では、兵員の確保だけではなく、長期化した場合の人的資源や社会的な負担も問題になります。台湾の半導体産業も重要な要素です。
TSMCは世界の半導体供給網において極めて重要な位置を占める一方、TSMCは日本やアメリカ、ドイツなどで生産能力の拡大を進めており、先端半導体の生産が台湾に集中している現在と海外への分散が進んだ数年後では、戦略環境は大きく異なります。
台湾の半導体産業は中共にとって重要な資産ですが、その生産能力が台湾以外に移転すれば、台湾を掌握することで得られる戦略的利益の構造も変わり得ます。極超音速兵器をめぐる米中の能力差も、北京の時間的判断を左右する要素です。
中共が台湾型の極超音速兵器を保有する一方、アメリカは実戦配備の初期段階にあります。中共側から見れば、現時点では、極超音速兵器を含む一部の打撃能力で相対的な優位を確保している可能性があります。しかし、アメリカの配備が本格化すれば、この優位は時間とともに縮小する可能性があります。
最も考慮すべきなのが中国国内の政治日程です。文和氏は来年の党大会を前にした政治的な節目が習近平の台湾政策に影響する可能性を指摘しています。台湾併合が習近平の政治的レガシーや党内の求新力と結びつけば、安全保障上の判断と国内政治上の判断が重なることになります。
ここまで挙げてきた要素の多くは、北京にとって時間の経過が台湾侵攻に不利になる可能性を示しています。一方、台湾侵攻の先送りに一定の合理性を与える要素も二つあります。
一つは中共軍の戦備状況です。時間をかけて軍事能力を高めれば、台湾への作戦成功の可能性を高められると北京が判断する余地があります。
もう一つは中国経済です。金融リスクや若年層の雇用問題、貿易摩擦などを抱える中、軍事行動に伴う経済的打撃を避けたいという動機が働きます。
ただ、文和氏の分析では、こうした待つ理由よりも待つことで不利になる要因の方が強まっています。これは北京が直ちに武力行使に踏み切ることを意味するものではなく、時間の経過が中共にとって戦略的な負担となる可能性を示しています。
文和氏がさらに注目しているのが、米軍の戦略状況です。台湾有事を想定した場合、問題になるのは米軍の現在の戦力だけではなく、米軍が複数の戦域で同時に維持できるかどうか、そして北京がその消耗をどう評価するかにあります。
仮に中共が米軍の対応能力の一時的な低下を後期と判断すれば、それは軍事行動をめぐる計算に直接影響します。
文和氏は最後に、今回の分析は予言ではなく、習近平が2027年半ばまでに台湾への武力行使に踏み切ると断定するものでもないと強調しています。
また、その一方で、こうした指標はアメリカと台湾の双方にとって警鐘を鳴らすものだと語っています。
