家なき子 1977 Nobody's Boy Remi 經典老片場「咪咪流浪記」27

經典老片場
174 フォロワー
17 回視聴·2025/07/30
Comments are disabled for this video.
オッシュさん、見えてきましたよ、次の町が。
それに広場で子供たちが楽しそうに遊んでます。
あの町ならきっと見入りが多いですね。
オッシュさん?
オッシュさん!
オッシュさーん!
オッシュさん…
パリ郊外のグラスイエールという村だよ。
オッシュさんはどこ?カピはどこにいるの?
怒れ怒れ。急に起き上がったりしてはいけないよ。
そうそう、静かに横になってるんだよ。
君はまだ少し熱があるんだ。
十分寝た方がいい。何も心配せずに眠るだけ眠りなさい。
君、どうしたの?何で泣いてるんだ?
リーズ!
リーズ、いけないわ。今私たちが泣いてはいけないのよ。
どうしたの、リーズ?
リーズは何を泣いてるの?
リーズはね、あなたのために泣いているのよ。
僕のためって、なぜ?なぜ?
そうだな。誰かがいつかは話さなければならんな。
おそらく君がオッシュさんと呼ぶそのおじいさんは、
私が見つけた時はもうすでに息が絶えておった。
順序を立てて話すことにしよう。
私はピエール・アキャンと言ってな。
このグラスイエール村で花作りをしているものだ。
明け方の五時頃だった。
私はいつものように市場へ行くために家を出た。
降り積もった雪に車輪を取られながら、
十メートルぐらいからやっと進んだ時だった。
見送りに出てくれていた長女のエチエネットが
おかしなことを叫んで私を呼び止めたんだ。
何?花?花がどうした?
お父さん、あそこです。ほら。
あそこに花が、花が咲いているんです。ほら。
馬鹿を言ってはいかん。こんな雪の中で花など咲くものか。
確かにそれは花のように見えた。
うちの塀のそばにこんもりと雪が燃え上がり、
そこにオレンジ色のものが光って見えたんだ。
それは花ではなかった。
雪に埋まったおじいさんの帽子の羽飾りだったのだ。
そしてそのおじいさんの下には、
おじいさんに守られるようにして、
藁にくるまった君と一匹の犬が。
犬は私たちを見るとすぐ起き上がり、
私たちにお辞儀をして悲しそうに泣くんだ。
さも私たちに助けてください。
私のご主人たちを助けてくださいというようにね。
残念ながらおじいさんの方はもうすでに亡くなられておられた。
まるで昼寝でもするようにとても穏やかに、
微笑みさえ浮かべておられたよ。
おじいさんは隣の部屋にいらっしゃるよ。
おじいさん。
お腹が空いちゃった。
おじいさんは。
起きてください。
あのおじいさんが死んじゃった。
わかったよリーズ。
アレクシス手を貸せ。
はい。
リーズはね、口が聞けないんだよ。
でも一生懸命勇気づけようと思っているんだ。
わかってやってくれるかね。
ビタリスの葬式は次の日行われた。
身元のはっきりしない行き倒れの旅人に参列者は少ない。
教会の牧師さんとアキャン一家の人々だけの寂しい見送りであった。
それでは別れの言葉をどうぞ。
さあ、レミ。
レミは何も別れの言葉を言えなかった。
もし一度でも口を聞いたら悲しみが体中から飛び出してそのまま死んでしまうまで泣いているに違いなかったから。
レミはお葬式から帰るとまた高い熱を出して寝込んでしまった。
そんなレミをあったかく見守るアキャン一家は五人家族であった。
花作りにかけてはこの辺で一番の父親ピエール・アキャン。
早くに母を失い一家の母親代わりをしている長女のエティネット。
その次がレミより四つ年上のアレクシス・アタラキムーラ。
そしていたずら者のバンジャマ。
そして一番下がリーズ。
アキャン家は家の裏側に畑を持っている。
そのほとんどが花を作るための畑である。
そしてその畑の真ん中にたくさんの温室を持っていた。
これはこれは署長さんわざわざどうも。
さあどうぞお入りください。
じゃあお邪魔するよ。
いやとにかく冬場身元不明の雪倒れが多くてね。
レミ、レミ。
警察署長さんがあなたにお話があるのですって。
まあ警察でも雪倒れの身元を一応はどこの誰か調べるんですが、
ほとんどがわからずじまいですわ。
今度の場合も残された持ち物をいろいろと調べてはみたんですが、
最初はなかなか手がかりになるものがありませんでな。
レミ、そこでは寒い。
暖炉のほう行って座りなさい。
さあさあこれにかけて。
だが私はついに手がかりをつかみ、
あの老人の本名と昔どんな人だったのかがわかった。
そりゃあ老人のリックの底の縫い目にひっかかっていたこの一枚の写真が教えてくれたのだ。
おっしょさんの昔の写真だ。
カルロ・バルザーニ。
おや小さい時の記憶だから確かではないが。
いや確かです。
これは昔一世を風靡したは世界的オペラ歌手カルロ・バルザーニに間違いありません。
世界的オペラ歌手カルロ・バルザーニ。
おっしょさんは。
私はこう見えても若い頃はオペラ歌手を夢見ておりましてな。
カルロ・バルザーニの大ファンでした。
これは私が昔手に入れて今でも宝物にしているカルロ・バルザーニのパリ公演の時のポスターです。
イタリア出身だがウィーン・パリ・ロンドンどこでも代表。
王公貴族といえども彼を自由にすることができないほどの大歌手だった。
しかし所長なんでそんな大歌手が旅芸人に。
ある日バルザーニは舞台で突然声が出なくなったんじゃ。
ちょうど体の調子が悪く熱があるのを我慢しての公演だった。
だからまあ普通の歌手ならば申し訳ありませんで済ましてしまうところだろう。
バルザーニは自分のミスを許さなかった。
一流の芸術家としての誇りが許さなかったのだろう。
周囲が止めるのも聞かずそれ以来舞台から。
いや人々の前から姿を消してしまった。
そして三十数年後。
カルロ・バルザーニは誰に知られることもなくパリ郊外で雪に埋もれてその生涯を閉じたんだ。
レミ君とか言ったな。
はい。
カルロ・バルザーニはいや旅芸人のセミオール・ビダリスはどんなお人だった。
最後まで誇りを捨てない人でした。
僕の心のお師匠さんでした。
レミよ。
生きている者の間には必ず死という別れがある。
だがその悲しい別れに耐えて生きていくことこそ死んだ者への生き残った者の務めじゃ。
前へ進めじゃレミ。前へ進めじゃ。
カルロ・バルザーニ。ビダリスの過去の姿。
あまりに誇り高くそしてあくまでも自分に厳しい男らしい姿。
それが今なおレミの見知らぬ人々の心に生きていたのだ。
レミは思う。僕は旅芸人ビダリスしか知らない。
でも旅芸人ビダリスもまたやはり誇り高い人だった。
だから僕はとレミは思う。
カルロ・バルザーニは知らなくても旅芸人ビダリスその人と巡り会えた誇りをこの心にこれからの僕の未来に抱き続けようと。
それから一週間が過ぎてレミは高い熱も下がり体力もほとんど回復した。
はい。じゃこの上着を着てみて。
あら、アレクシスの上着を直したんだけどまだ少し大きいかしら。
いえ、ぴったりです。
レミ、いいからリーズの後についてって。
レミ君、ようこそ我がアキャン家の家族会議。
家族会議?
そう。我が家ではみんなで重要な話し合いがあるときはこうして明るい外にテーブルを持ち出してやることになってるんだ。
さ、どうぞ君をそこへかけてくれ。
はい。
ではまずアレクシス、さっき会議で決まったことをレミに教えてやってくれ。
はい。本日我々アキャン一家はレミとカピを家族として迎えることを賛成多数、反対ゼロで決定いたしました。
以上。
え?
付け加えますと特に強く賛成をしたのはリーズであります。
次に強く賛成をいたしましたのは各有この私、アレクシスであります。
あんちゃん、そりゃないよ。2番目はこのバンジャマンだよ。
おい、一体私を何番目にするつもりだ。
明るい温室には一足早い春がやってきていた。そしてその春はレミの心にも深く深く染み込んでいた。
