2026年5月、アメリカで中国共産党(中共)による越境弾圧をめぐる重大な“有罪評決”が下された。 盧建旺被告は陪審団により有罪と認定され、最高30年の禁錮刑が科される可能性がある。盧被告は、中共の指示を受け、海外の中国人コミュニティを監視し、特定の人物の情報を収集して当局に提供していたとされる。
これは、いわゆる 「海外秘密警察」 と呼ばれる中共の海外工作ネットワークの一部として2022年に発覚した事件だ。
■ 盧建旺は何をしたのか──海外警察の実態
米司法省によれば、盧建旺は
- 海外在住者の個人情報
- 活動内容
- 写真・映像
- 関係者ネットワーク
などを収集し、中共の公安機関に提供していた。
この「海外警察」は表向きには、
海外在住中国人の書類更新や行政手続きのサポートを行う“サービス窓口”として宣伝されていた。
しかし実際には、福州市公安局が運営し、海外の中国人コミュニティを監視するための拠点として機能していたことが、今回の事件で明らかになった。
審理では、検察側が多数の証拠を提出した。
その中には、復元された盧被告と中共公安当局とのチャット記録も含まれていた。
記録によれば、盧被告は法輪功学習者を尾行・盗撮し、その写真を福州公安当局の関係者とされる人物(ホアン・ジエション)に送信していた。
さらに、中共側は盧被告に対し、法輪功学習者に関する情報収集を継続するよう具体的な指示を出していたという。
評決後、ニューヨーク東部地区のジョセフ・ノチェラ連邦検事は次のように述べた。
「中共政府の指示の下、ニューヨークで運営していた警察拠点を摘発し、その悪質な目的を阻止した。創設者は、法律とアメリカの主権を軽視した責任を問われる」
また、FBIニューヨーク支局のジェームズ・バーナクル助理局長も、
「今回の評決は、外国政府の代理人として活動する者に対する警告となる」と強調した。
さらに陪審団は、盧被告が「中共当局の代理人として違法に活動した罪」 に加え、
中共公安当局とのWeChat上のやり取りを削除し証拠隠滅を図ったとして“司法妨害罪”にも該当する と判断した。
これにより、盧被告は複数の罪状で有罪となり、最高30年の禁錮刑が科される可能性がある。
盧建旺事件は、こうした越境弾圧の実態が司法の場で立証されたケースであり、国際社会に大きな衝撃を与えている。
■ 越境弾圧の背景──中共の海外統制は国境を越える
国際人権団体は、中共が海外で以下のような活動を行っていると指摘している。
- 海外中国人の監視
- SNSでの嫌がらせ
- 家族を使った脅迫
- 海外警察拠点の設置
- 民主活動家への弾圧、法輪功への情報収集と妨害
法輪功学習者は1999年以降、中国国内で激しい迫害を受けてきたが、その弾圧は国境を越え、海外の学習者にまで及んでいる。
盧建旺事件は、こうした越境弾圧の実態を象徴するものだ。
■ 世界で相次ぐ中共スパイ事件──アメリカ、イギリスでも摘発
盧建旺事件は氷山の一角にすぎない。
近年、欧米各国で中共のスパイ事件が次々と摘発されている。
● イギリス:二重国籍の中国スパイに有罪評決
英国では、中国系二重国籍者が中共のために情報収集を行っていたとして有罪評決を受け、英政府は「主権侵害」として中国に厳重抗議した。
● アメリカ:カリフォルニア州の華人女性市長が“中共の代理人”だったと認定
米司法省は、カリフォルニア州の元市長が中共の影響工作に協力していた事実を認めたと発表。
これらの事案は、
中共の海外浸透工作が単発ではなく、組織的・国際的に行われている
ことを示している。
■ 日本も例外ではない――秋葉原でも報じられた「海外警察」
そして、この問題は日本とも無関係ではない。
2023年、国際人権団体 Safeguard Defenders が「日本国内に2か所の中国海外警察拠点が存在する」と報告した。
そのうちの1つが 東京・秋葉原のビル で、警視庁公安部が2023年5月に関係先として捜査したことが、FNN・産経新聞・朝日新聞など複数の報道で明らかになっている。
これは、中国共産党の監視活動や浸透工作が、すでに日本社会にも及んでいる可能性を示している。
経済界、教育、メディア、SNS、地域コミュニティなど、中共は様々なルートを通じて各国社会へ浸透を進めていると指摘されている。
■ まとめ──中共の越境弾圧と浸透工作は、すでに世界規模の問題
近年、中共による海外でのスパイ活動や浸透工作をめぐる疑惑は相次いで明らかになっている。
盧建旺事件に加え、アメリカやイギリスでもスパイ事件が摘発され、各国は中共に対して断固とした姿勢を取り始めている。
日本でも海外警察拠点が報じられたように、これは決して遠い国の話ではない。
私たちの社会の中にも、様々な形で浸透し、影響が及びつつある。
いま必要なのは、中共の本質を認識しこの問題を「他国の出来事」として見るのではなく、自分たちの社会の問題として認識することではないだろうか。
【引用記事】新唐人TV(2026年5月15日)